下等遊民の妄言

主語でかい

西村賢太=在原業平? んなわけない。

僕は高校の国語の教員免状を持っていて、それを取得するために母校で教育実習をした経験がある。

 

たまたまその期間に扱っていた題材は「伊勢物語」で、そのせいか、なんだか僕はこの歌物語というジャンルが好きだ。

 

日本の物語の系譜を僕なりにとても簡単に説明すると、「伊勢」「大和」という歌物語の流れと、「竹取」「うつほ」という伝奇的なつくり物語の流れがあり、二つの流れが「源氏物語」という近代小説の要素を持つ傑作を産んだ、と言われている、のかな?......専門家はなんというのか知らんけど、僕はまあそう思っている。

 

歌物語とはなんぞやと言われると、「歌」を中心とした物語と言われていて、和歌を詠むまでの場面を描写した物語で、重要な場面で和歌が挿入されているものと考えていいと思う。

 

僕は教育実習で、「感情が頂点に達した時に和歌を詠むのが歌物語」と説明した。

 

で、西村賢太のことだけど、僕は西村賢太の小説を読んでいると、歌物語を思い出す。氏の小説は、暗澹たる日常を過ごすなかで、少しずつ何かが溜まっていき、それをどこかで排出する。排出されるのはもちろん、和歌ではなく、暴力だったり、性欲だったりする。そこがとてもおもしろい。暴力はもちろん肯定されるわけがないのだけど、氏にとっては暴力の発露は自分にとって不可欠なわけで......

 

 

PPAPとカンナムスタイル

PPAPというものが話題と聞いて、わりとすぐにチェックしてみたのだけど、そのなかで、「韓国のPSYが歌う、カンナムスタイルに続くか?」みたいなネットニュースを見た。

 

たしかにPSYもタキシードを来た太ったオッサン、みたいな出で立ちで、コメディアンぽいけど、PSYというのは米ボストン大で経営学、バークリーで音楽を学んだ人で、コメディアンではなく、ミュージシャンだ。

 

それにカンナムスタイルをちゃんと聞いてみればわかるけど、普通に歌はうまいし、歌詞もちゃんと意味があって、カンナムという富裕層が暮らす地域の住民を揶揄するような内容になっている。

 

米国内で流行った理由はわからないし、もしかしたら、ただたんに「おもしろいから」かもしれないけど、少なくとも一発ギャグのようなものではなく、ちゃんとメッセージと音楽性があるものに見えるし、多くの韓国人もカッコいいと感じているはずだ。

 

承認欲求が強すぎる韓国のメディアが、海外のあちこちで、「PSYを知ってるか、カンナムスタイルを知ってるか」とやってしまったせいで、なんだか滑稽な印象になってしまったけど、PSYは普通にカッコいい、と私は思います。もちろん、特殊なかっこよさであり、皆が目指すかっこよさではないのだけど。

 

もちろん、だからといって、PPAPと較べてどっちが上とか下とかそういう話ではなく、目指しているところがまったくちがうよ、という指摘でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

韓国大統領の親友の国政介入疑惑について

今韓国では大統領の親友の国政介入疑惑の話題でもちきりだ。

 

www.jiji.com

 

このあたりを読めばわかるけど、朴大統領が国の運営について、友達と相談していたということ、さらに友達の金儲けを手伝っていたこと、その手伝いに権力を使っていたこと、などが問題となっているようだ。

 

これまでも韓国の歴代大統領はほとんどすべて、何らかの汚職というか不正というかをはたらき、身内を太らせていたと思うのだけど、今回はそれが血縁者ではなく、友達だったということなのだと思うけど、なぜそんなに国民が怒っているのか?

 

ただニュースを見ているだけの一般人の視点だけど、朴氏は朴正煕の娘として、子供の頃から有名だった。それが還暦を過ぎた今も未婚のまま大統領になり、クリーンなイメージを押し出して、接待禁止法だとか汚職をなくすための政策を打ち出してきた。その朴氏が幼馴染の友達のために、国の力を使って便宜をはかっていた、……ということなのかな、と思う。

 

国会議員にも育休をなんて言ってた人が不倫したり、私は日本人ですと主張していた人が二重国籍だったりすると、ただ不倫をしていたり、ただ嘘をついていたりしていた場合よりも怒り度合いがアップしてしまうように、ギャップ萌えならぬ、ギャップ怒りなのかな~。

 

また、産経新聞ソウル支局の記者が、「セウォル号事件の時、朴大統領がどっかのおっさんと密会してたって噂がある」という記事を書いただけで、韓国のメディアは大騒ぎして、「ただの日本の一新聞社が、国の大統領の噂にすぎない話を記事にするなんてけしからん」となって、裁判にまで発展したけど、そのオッサンというのが今回問題になっている崔氏の元夫というので、一部では、「あの噂、まじだったんかい!」となって、恥ずかしがっているようだ。

 

ようするに、大統領に対する信頼が、逆方向のベクトルになって怒りになっているのかな~。

 

先の総選挙で与党が過半数割れしたときに、すでにレームダックと言われていたし、任期の後半にグダグダになるのはいつものことだから、たいした影響はないと思うけど、初の女性大統領ということで、いろいろ期待されていただけに残念だね。

 

 

 

 

 

 

 

 

大阪で韓国人が通り魔被害? 韓国ではどうか?

韓国・聯合ニュースの日本語版によると、大阪で嫌韓の兆しがあるようで。

 

japanese.yonhapnews.co.kr

 

↑まあ、日本語がけっこう変だけど…

 

↓こちらはヤフーにあった記事

bylines.news.yahoo.co.jp

 

人種だの国籍だの関係なく、いきなり人を殴ったりするのはもちろん悪いことだけど、こういう記事が出ると、「でも韓国人も韓国で、日本人を殴ったりしてるんでしょ。卵をぶつけたり、つばを吐きつけたりしてさ」みたいに思う人がいるかもしれないけど、そうでもない。

 

ぼくは韓国に10年以上住んでいたけど、日本人だという理由で物理的な攻撃を受けたのは1度だけ(あるんかい※1)で、周りの事例をみても、そういうことはほとんどないように思う。

 

※1)これについては機会があればまた書きたい。

 

韓国人のスポーツにおけるラフプレーを見ていると、韓国人というのはえらく気性が激しく、すぐに殴ってきそうなイメージを持たれているかもしれないけど、実は意外と物理的な攻撃をしかけてくることはあまりない。街を歩けばあちこちで喧嘩している姿を目撃することができるけど、殴り合いの喧嘩はまあ見ない。

 

何人かの韓国人に理由を訊いてみたところ、「殴ると訴えられる」という答えが返ってきた。日本と違って、診断書の発行が容易なので、殴られたら即病院で診察を受け、診断書をもらう。そこから訴えるまでのハードルも低いらしい。まあある意味健全な社会だと思うけど。

 

余談だけど、交通事故の対処などでも診断書と提訴のコンボが多いらしく、ちょっとオカマを掘られたくらいで入院してしまう人がかなりいる(これは周りにも実際にいた)。だから自動車保険では弁護士費用とかの特約もつけたほうがいいね。

 

日本は治安が良いことで世界的に有名なんだろうけど、それは殺人、強盗、窃盗、強姦とかそういうわかりやすい犯罪についてであって、ちょっと目があっただけで、「何だコノヤロー」なんて怒鳴られる率は結構高いのかもしれない。日本人はパーソナルスペースも広く、人混みでもお互いに避けようとするかあまり人とぶつかることなんてないけど、いざぶつかると、舌打ちなんかされたりして、そういう嫌な目にあっている外国人は、本人が気がついていないだけど、意外と多いのかもしれない。

 

 

 

 

 

韓国の南と北と。

我々日本人は普通に、「韓国」と「北朝鮮」というふうに二つの国を別のものとして考えているけど、韓国も北朝鮮も、お互い建前上は一つの国ということになっている。

 

だから、韓国では北朝鮮のことを「北韓」、プッカンと呼び、北朝鮮は韓国のことを「南朝鮮」とか「傀儡」と呼んだりする。

 

これも聞いてびっくりしたことだけど、日本人が考える韓国には京畿道とか慶尚南道とか済州道とかたしか9道があり、北朝鮮には5道があるのだけど、韓国では北朝鮮にある5道についても道知事を任命しているのだそうな。でもこの知事は任地に赴くことなくその職を務める。

 

北朝鮮側が韓国側の行政地域の人事を行っているかについては知らない。

 

日本で言えば、日本が日本領土であると主張する竹島樺太の知事とか市長とか町長とかを決めているようなもんでしょうか。

 

翻訳するときに問題になるのは「亡命」という言葉で、北朝鮮を脱出し、韓国に入ることを日本では普通に亡命というのだけど、亡命というのは自国から外国に行くことなので、韓国では基本的に亡命と言わない。韓国への帰順とか、北から脱出したとか表現する。

 

近頃は北朝鮮のエリート層が亡命する事件が多発していて、以前は食うのに困って脱出していたのが、最近ではより良い生活を求めて脱出する人が増えているそうな。北でもまあまあいい暮らしはできるけど、韓国行けばもっといいんでしょう、みたいな情報が北にも届いているらしい。

 

南北が統一すれば、人口は7000万程度になり、欧州とも地続きにあるわけで、韓国としては無理にでも統一したほうがいいと思うのだけど、韓国の大統領というのは5年が任期で、再任がないという制度なので、6年以上の長期的なビジョンが立てにくい。また中国が北朝鮮の保持を望んでいて、北朝鮮への影響力行使というのは中国のカードなのだから、南北が統一することは当分ないだろうねえ。

 

 

 

 

韓国ドラマに思うこと

日本に帰国して、約5年。地元のテニスサークルに参加することで新しい知り合いもでき、いろいろな世代の人と話す機会があるのだけど、韓国ドラマを見ているという人がまだ結構いて驚く。

 

僕自身は韓国に渡った90年代後半にたくさん見て、2000年代に入った頃にはほとんど飽きていた。まあ、おもしろいはおもしろいのだけど。

 

最新のドラマはどうだか知らないけど、僕がこれまで見てきた100本程度のドラマにははっきりとした型があって、今回はそれについて書いてみたい。もうとっくに誰かが言っているだろうけど。

 

まず韓国ドラマの主要登場人物は

A)良い人 

B)悪い人

ア)金持ち

イ)貧乏

の属性が振られる。

 

ものすごく簡単に言うと、A+イの貧乏だけど良い人が、B+アの金持ちだけど嫌なやつに虐められ、A+アの助けを借りて、成功する。成功しそうになると、B+イの貧乏で悪いヤツに陥れられそうになったりして、長引いていく。という構造を持っている(あるいは持っていた)。

 

よく言われることだけど、「水戸黄門」と同じような構造で、腹黒い金持ちが、善良な町民をいたぶっているところに、黄門様が現れて、「やっておしまいなさい」という感じだ。

 

これを基本にして、血縁(異母兄弟、連れ子、乳児のときの間違いなど)とか、幼馴染とか、記憶喪失とか、そういう要素が加わっていく。

 

金持ちを表すメタファーとしてよく使われるのは、「広い庭付きの近代的な家」なんだけど、ソウル市内でこんな家に住んでいるのは、政治家か財閥系の家だけで、大企業の役員クラスでも無理。こういう家に住んでいる登場人物は「家柄がいい」ことを表しているのだと思う。

 

一方、ソウル市内に立ち並ぶ団地のような高層マンションは、地域によって値段がちがうけど、豪華なマンションは「実力によって勝ち取った富」みたいなことを表しているケースが多い。同じ金持ちでもこんな違いがある。

 

逆に貧乏人が住んでいるのは、「半地下」か「屋上部屋」なんだけど、ドラマの主人公が半地下に住んでいることはあまりなく、ドラマ「屋上部屋の猫」なんかでもあるように、この屋上部屋に住んでいる場合が多い。

 

「屋上部屋」は鉄筋の建物を作った後、屋上に付け足した簡易的な部屋のことで、ほとんどは違法建築だと思われる。建物を建てて、検査を受けた後に建てちゃうんだな、これが。夏は暑く、冬は寒いという特徴があるのだけど、屋上という開放感から、主人公の前向きな雰囲気を演出しやすく、貧乏だけど良い奴というのは屋上部屋に住んでいることが多い。

 

半地下の部屋は、冬暖かく、夏は涼しいという、縄文時代の竪穴式住居のような優れた特性があるのだけど、竪穴式住居と同じく、湿気が多い。だからジメジメしていて、貧乏人も暗黒面に落ちやすい。ぼくも6年くらい住んでいたけど。

 

それで男女が、なんらかのトラブル状態で出会い、お互い悪い印象を持って知り合う。それから何度か会っているうちに、実はそれほど悪いやつじゃないんだね、となる。明るい時間の連ドラだと、良い人同士がくっついて終わり、夜の時間帯は悪いやつが悲惨な死に方で死んで終わる。そんな感じのドラマがほとんどだった。

 

 

 

 

ソウルを案内するとしたら。

韓国で10年以上暮らしていたから、普通に考えると、日本で暮らす日本人よりも韓国の観光情報に強いように思われるが、実はそうでもない。韓国にいた頃から、美味しいお店を探すのに日本のサイトを見たりしていたくらいだ。

 

と言っても、観光客はまず行かないような店にも行くわけで、それなりに地元民ならではの情報も持っていて、韓国旅行に行く人にそういう店を勧めたいのだけど、もちろん日本語なんて通じないし、英語もだめだから、どうしようもない。

 

帰国してから知り合った人たちと韓国にいって案内とかしたいな、なんて思うこともあるのだけど、いつか実現するのだろうか。

 

韓国で案内するとしたら連れて行く店をちょっと買いてみる。

 

1)東大門のタッカンマリの店

タッカンマリというのは、「鶏一羽」という意味で、注文するとスープを張った大きな鍋に、すでにある程度煮込んであるまるごとの鶏が入れられて運ばれてくる。ぐらぐらとスープが沸くまで待っていると、店のおばさんがやってきてハサミでチョキチョキ切ってくれる。しめのうどんを忘れないように。

 

これ食べれば、サムゲタンは食べなくていいと思う。

 

2)鍾閣の冷麺

ソウルタワーとか鍾路タワーとか呼ばれているタワーの麓にある冷麺屋。辛いビビン冷麺と、辛くない水冷麺の二種類があるが、ここは水冷麺の一択。

 

3)高麗大付近の住宅街の一般家庭でやっているサンパプ屋

サンパプっていうのはいろいろ包んで食べるってことだけど、ここは当時5000ウォンで食いきれないほどの野菜や山菜が運ばれてきて、それに肉やごはんを包んで食べる。韓国は生野菜をあまり食べないため、日本人的には野菜不足になりやすいのだけど、ここに行くと食物繊維はばっちり補給できる。野菜と山菜は茹でてあるものもある。

 

4)高麗大付近の屋台でトッポキとかチキンとか

自分が高麗大付近に長く住んでいたせいもあり、このへんの店が多くのなるのだけど、高麗大は地方から上京してきた学生が比較的多く、またライバルの延世大に比べると、経済事情がよくない人も多いため、安くてうまい店が多いような気がする。ただ、学食は不味いので注意。

 

5)孔徳、麻浦あたりのカルメギ焼肉

豚肉のカルメギというのは横隔膜の肉だそうで、内蔵のような癖はなく、美味しいです。

 

6)仁寺洞あたりの백반정식

백반정식をグーグルで画像検索するとわかると思うけど、ちょろっとしたおかずがテーブルにいっぱいに並べられた写真が出てくると思う。これもまあ韓国ぽくていいかも。

 

逆にたいしたことないものとしては、明洞あたりのお粥、刺し身全般かなあ。